ザッピング・ライフ

超仙人系男子が綴る、新しい地球の歩き方。

人生の転機になった超癒し系おじさんとの出会い(第1話)

私たちは

 

いつも退屈な夢を見て

 

目が覚めると

 

新しい自分になっていることを期待しながら

 

今日も

 

懸命に

 

生きている

 

 

 

 

 

 

 

※このお話はノンフィクションです。

 

 

 怒鳴り声、震える身体

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「ふざけんなよ、お前ぇー、何やってんだよ!」

 

小さなオフィスに

明らかに容量を超えた怒鳴り声が響き渡る。

外の光がブラインドで遮られ空間には

蛍光灯の光だけが射す。

 

そこにいる人たちは

何事もなかったかのように

パソコンに向かってもくもくと作業をしていた。

 

「何回同じこと言わせんだよ!

 ちゃんと確認しろって言っただろ!」

 

短髪に無精髭が少し生えた黒縁メガネの男性が

怒りを露わにしていた。

 

設計室室長、私の上司だ。

 

その声が向けられる先は、、、

私だ。

 

「すいません。。」

 

私は強ばって硬直した喉の奥を

必死に開いてそう言い

席に戻った。

身体が少し震えていた。

 

4年前、25才の私は

設計事務所で働いていた。

 

 

 

 猫背で便秘な小学生

29年前、私は山口県ののどかな田舎町に

双子として生まれた。

 

父は町役場の職員、母は専業主婦と

ごくごく普通の家庭だった。

予測できないタイミングでたまに家の中に

ものすごい怒鳴り声が響き渡ることを除いては。

 

「 uGz※oy3ln#ガラガラバタドターン!!。。。あークソッくそっ!」

 

ものすごい剣幕で怒りを露わにしていたのは

私の祖父だ。

その声が向けられる先は、

私の祖母だった。

 

祖父と祖母も私たちと同じ家に住んでいた。

私の祖父は大工の棟梁だった。

聞く話によると私の家は

祖父が20年かけて建てたものらしい。

 

そんな祖父は昔ながらの亭主関白で

なにか気に入らないことがあると

すぐにカッとなって怒り出した。

 

怒り出すと手が付けられないほど

派手にやっていた。

たまに手が飛んできたり、

ものが飛んできたりした。

 

私の弟の5才の誕生日に

自分のことを無視されたといって

タウンページを弟に投げつけるようなやんちゃぶりだ。

どこに地雷があるのかも分からない。

 

しかし、私たち孫に向けられることは稀で

たいがいその怒りは祖母に向けられた。

 

小学生の時、敬老の日の宿題で

(おじいちゃんとおばあちゃん

仲良くなってね。)

みたいな手紙を書いたような気がする。

 

とにかく、

私の日常は常に恐怖が同居していた。

 

怒鳴り声が聞こえてきたときは

一瞬で血の気がサーっと引いていき

胃の奥の方がずんと重くなり

喉の奥がクッと締まって、声が出なくなった。

 

いつその恐怖がやってくるのか

分からなかったので

常に私は緊張状態でいることを

強いられていた。

 

そのおかげで私は小学生の時から

ひどい便秘や謎の腹痛が続き、

恐怖で身体が縮こまっていたせいか

背中は猫背になってしまっていた。

 

 

 

4歳児、人間関係をあきらめる

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恐怖が同居している

そんな家庭環境で唯一安心できる場所

母親だった。

 

母はとても繊細な人で

祖父があんな状態だったせいで

ストレスをうちに溜めてしまっていたのか

私たちをよく叱った

 

怒ると怖かった。

でも、やさしい時もあった。

それだけで私を見てくれている

そんな安心感を感じていた。

 

いや、どこかで

本当に何にも頼るものがなくなってしまうことを恐れていて

安心だと思い込もうとしていただけかもしれない。

 

ある日突然

その安心感はいとも簡単に奪いさられた。

双子の兄が入院した。

付き添いのために母も入院することになったのだ。

 

当時4才の私は

急に母がいなくなったことに戸惑った。

なぜならまたいつどこで

あの恐怖がやってくるか分からなかったからだ。

 

一週間経っても二週間経っても

母は帰ってこない。

 

次から次へと溢れ出してくる不安が

小さな私の心に押し寄せてくる。

心臓なんかなくなってしまえばいいのにと思うほど

胸の奥が苦しくて苦しくて仕方なかった。

 

(お母さんは自分の気持ちなんか

全然分かってくれないじゃないか。)

憎悪にも似た感情が沸き上がってくるのを感じていた。

 

私は心の中でこう叫んだ。

 

「どうせ、私は関心をもたれない孤独な人間なんだー。」

 

 

そうやって私は

人間関係をあきらめていくことになる。

 

 

 

問題だらけの問題のない子

小学校1年生

私は不登校になった。

 

とにかく私は人が怖かった。

私の発する言葉で人を怒らせてしまうかもしれない。

そして教室には誰も安心できる人なんていない

そう思っていたからだ。

 

ずっと学校にいかない

そんなことは母親が許さなかったので

私は泣く泣く学校に行った。

 

そこで私は、

何も話さないまじめでいい子を演じることにした。

できるだけ目立たないように。

そうすることが私に唯一できる

誰も怒らせない方法だったからだ。

 

小学校の成績、中学校の成績は優秀だった。

でもそれは怒られることが恐怖だったので

まじめに勉強を頑張る子を演じたからだ。

 

中学校では学年でテスト1番をとった。

通知表はオール5だった。

通知表の先生のコメント欄には

まじめで問題のない子ですと書かれた。

 

でも私には深刻な問題があった。

人とつながれないという問題だ。

 

つながりたいのに つながれない矛盾

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小学校、中学校

私には友達がほとんどいなかった。

話そうとすると恐怖がきて言葉がつまり

普通に人と会話をすることができなかったからだ。

 

休み時間のチャイムが鳴ると一目散に本を持って図書室に向かった。

どうしても教室にいなければいけないときは読書をするフリをした。

ハリーポッターと賢者の石を1年で7回も読む羽目になった。

 

ちょっかいを出しに話しかけてくる人もいた。

私は引きつった笑顔を返すのが精一杯だった。

 

他の人は自然におしゃべりしている

私はいつも蚊帳の外。

 

そんな子達が羨ましかった。

でも、そんなのくだらないとも思った。

本当は寂しかった。

でも1人でいいとも思った。

 

誰とも話さずに家に帰ることもあった。

 

つながりたいのに

つながれない

その矛盾の中に生きていた。

 

 

 

 

第2話につづく 

yuya-odahara.hatenablog.jp